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2022年4月の1件の記事

2022/04/17

ギャラクシティの映像コンテンツ「ソラノユキサキ」の終盤に出てくる「あれ」について書いてみる

内容は表題の通りです。
先に進むほどネタバレ度が上がるので今後観に行かれる予定があるなどネタバレを踏みたくない方は適当な場所で引き返してください。


【お話の概要】

1993年にヴェイサエンターテイメントさん(以下 VASA と略す)が制作されたプラネタリウム用映像コンテンツ「ソラノユキサキ」という作品があります。
これが2022年に足立区栗原にある体験型複合施設「ギャラクシティ」にある「まるちたいけんドーム(正式名称が平仮名です)」で再上映されました。まるちたいけんドームと名乗っていますが緑色ではありません。
この作品にキャラクターデザインとして irodori のたつき氏、更にCG作画監督・編集として尾本達紀氏が関わっています。はい今さら言うまでもなく中の人は同じなんですが。
いち早くこの情報を聞きつけた irodori 界隈の方々が上映を観に行ったわけですが、その状況を簡単に言うと…

「キャラデザたつき監督らしいけど irodori 成分どの位あるかな?」
「ああ、ほっぺた控えめだけど irodori みがある気がする」
「モデルとか動きとか irodori を感じる(個人の感想です)」

…と、ここまでは普通だったんですが、今回の主題となる「あれ」が終盤で出てきて、それを見た irodori 民が「あっあっあっ…」と語彙を失っておるわけです。
ああ、こいつはやべえ。ネタバレなしで他の irodori 民に踏ませるしかねえ。
あそこの気質は昔からそんな感じなので「やばいのが来た」という話が漏れてくるだけで肝心の「あれ」の正体がなかなか流れてこないわけです。


【実は…の種明かし】

ぼちぼちネタバレ領域に突入します。引き返すならこの辺がいいと思います。

実はこの情報そのものは VASA の公式サイト(スタッフ一覧)には思い切り載っております。注意深く読めば見つかります。ただ全く事前情報がないままあれを読みに行ったら、まさかそんなことになってるとは思わないので見つけられない人は多いと思います。
僕自身観に行く前に見たはずなんですが見つけられてませんでした。結果オーライだからそれで良かったんですが。
上映は観に行かないとかネタバレ上等!な方は「あれ」の正体を公式サイトで見つけるのも一興かと思います。ここまで予備の情報があれば多分見つかると思います。公式の告知とかスタッフ一覧は「ソラノユキサキ」でググれば出てきます。


【ではそろそろ本題】

それではいよいよ「あれ」の正体について。引き返すならここが最後のチャンスです。

ソラノユキサキの主要な登場人物は3人(という表記でいいと思います)。
ポスターに出ている主役のユキと正体不明の妖精(作品を見ても正体が分かるわけではないのでこの表現でいいと思います)、そしてもう1人天文学に興味を持つ女性です。バス停でユキに腹パンするのが出会いとなります。(表現!表現!)
終盤のあるシーンでこの女性(の成長した姿)がニュース映像に登場し、そこに彼女の名前が字幕で入るのですが、その名前がですねえ…


「凜」


…初見の人「うそやろ?」と思うでしょ?本当なんですよ。
さっきも言ったように公式のスタッフ一覧にもしっかり書いてありますから。

最初に書いたソラノユキサキに irodori みを求めて出掛けた irodori 民目線で言っちゃうと、あの作品に irodori 成分とかたつき風味を感じに行って目を皿のように探していたら、いきなり主要キャラが「凜」なわけですよ。そりゃ「えっ!?」って感じになりますって。


【「あれ」は誰からの発案なのか?】

そうなると当然気になるのが↑これになると思います。

ソラノユキサキのスタッフ一覧によると…

原案・脚本・絵コンテ : VASA
監督・美術監督 : 渡邉洋一
キャラクターデザイン : たつき(irodori)

…とのことで、可能性がありそうなのはこの範囲かなと思われます。

でもねえ、これ言っちゃうけどたつき監督以外にありますか「凜」を使う可能性?
もっと言っちゃうと他の人から「凜」が出てきてたら凄いことだよ。
そんな偶然それこそ天文学的数字じゃないですか?(うまいこと言ったつもり)

僕もソラノユキサキを見てからずーっと資料など探し続けてるんですけど、とにかく解説資料どころか映像内容のスクショすらなくて調べようがないんですよ。
見た人なら分かると思うけど宇宙遊泳(仮称)中に出てくる天文学系の数式ですら詳細が一切出てなくて確認出来ない位なんですよ。
考察班もお手上げ状態。とにかく全編が謎なのですソラノユキサキは。


【1つ冷奴を】

この件を考えるための1つの資料にずっとご紹介しているスタッフ一覧があります。
これを改めて読んでみるとある1つの仮説を立てることが出来ます。

主役のユキは他の人からそう呼ばれてるけど具体的な名前が活字で出てこないのでキャスト一覧の表記でも「ユキ」。
それに対して凜はニュース画像で名前の字幕が出てくるので漢字で「凜」確定。

…これ、めっさアニメの設定を作り慣れてる人の犯行なのかなあと個人的には思っております。
普通だと凜が「凜」なのでユキにも漢字を当てはめちゃったりするんですよね。
(もちろん作品名が「ソラノ〝ユキ〟サキなので…という可能性もあるんですが。)


【最後に】

多くの方は今回たつき監督の名前からソラノユキサキに興味を持って観に行ってると思うんですが、なにしろソラノユキサキという作品そのものの出来が半端なく良いです。そうでなかったら制作から9年経った今になって再上映されることはなかったでしょう。
まさかそこで「凜」という名前が話題になるとは作った人たちは想像もしてなかったでしょうけど。
ソラノユキサキの制作に関わったすべての皆さま、今回の再上映を企画・運営してくださったギャラクシティの皆さま、そしてこの再上映を様々な形で応援してくださるすべての皆さまに、心からの感謝を込めて最後とさせて頂きます。
いや本当「ソラノユキサキに出会わせてくれてありがとう」ですよ。
こういう出会いがあるから面白いんですよねアニメの世界って。

まあとにかく見てみてください。飛ぶから。(うまいことまとめたつもり)